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多くの優秀な設計者を抱え、デザイン性に優れた名建築を数多く生み出しているのが組織設計事務所です。組織設計事務所の大きな特徴は、施工部門を持たず設計・監理に強みを持つこと。施工部門からの要望が強いゼネコンの設計部と比べると、比較的自由な発想で設計業務に取り組めます。
組織設計事務所は未上場企業が多く、平均年収を公表していないケースが一般的です。そのため、転職活動に取り組んでいる方のなかには組織設計事務所に勤めたいけど年収が気になるという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、公式採用ページ、当社・他社の採用募集データから作成したキャリア採用の平均年収ランキングを紹介します。実際の年収は個人の資格・能力で異なりますが、組織設計事務所で働きたいという方は参考になさってください。
目次
組織設計事務所のキャリア採用年収ランキングTOP17
それではさっそく組織設計事務所のキャリア採用年収ランキングをみていきましょう。今回のランキングでは、売上高上位の企業を対象に調査を行っています。
なお、平均年収は採用ページの給与表記の平均値としています。例えば、「給与:500~800万円」という表記の場合、平均年収は「650万円」です。
その他(建設関係):
600〜1,000万円
工務・積算:
施工図・設計:
500~1,000万円
500~1,000万円
建築施工管理(新築・改修・リフォーム):
設備施工管理(空調):
施工図・設計:
500~1,000万円
500~1,000万円
600〜900万円
施工図・設計:
442〜775万円
施工図・設計:
550〜650万円
その他(建設関係):
400〜700万円
施工図・設計:
420〜728万円
※1 公式ホームページのキャリア採用ページ
※2 建築転職の求人データ
※3 他社転職サイトの求人データ
※ランキングはデータファイルでも提供しています:CSVダウンロード
ランキングについて、以下の動画でも詳しくご紹介しています。
組織設計事務所の平均年収
今回の調査から、組織設計事務所上位17社の平均年収は「500~900万円程度」であることがわかりました。組織設計事務所は、事務所によって得意としている建物用途やデザインが異なります。年収だけで決めるのではなく、自分の好みに合った建物をデザインできる事務所を選べるとよいですね。
年代別の平均年収/モデル年収
ここでは、今回の年収ランキング「第1位:日建設計」と「第11位:大建設計」の採用ページに記載されていた想定年収をご紹介します。
【日建設計】意匠・構造・設備設計、都市計画、ITマネジメント、ITインフラ構築など
・30歳:750万円
【大建設計】建築(意匠・構造・設備)の計画および設計、積算、監理、企画(営業)
- 25歳:530万円
- 34歳:700万円
- 42歳:800万円
年収ランキング第1位の日建設計は早い段階から高年収を期待できそうですね。中位に位置する組織設計事務所もしっかり経験を積むことで年収アップを実現できそうです。経験・年齢・業績などによって年収は変動しますので、転職を検討する際は転職エージェントに自分の年収相場を確認してみましょう。
平均年収800万円以上の組織設計事務所
日建設計、三菱地所設計
平均年収が800万円を超えたのは、日建設計・三菱地所設計の2社です。2社の特徴は以下のとおりです。
・日建設計:毎年のように受賞数のトップを争っている有力な設計事務所
・三菱地所設計:丸の内の街づくりをはじめ、大規模複合施設やオフィスなど幅広い建築・都市開発を手掛ける組織設計事務所
日建設計と三菱地所設計では、フレックスタイム制度を導入するなど、柔軟な働き方を支える環境が整えられています。日建設計では在宅勤務制度のほか、育児・介護休暇制度を設けています。三菱地所設計でも、育児のための短時間勤務制度や子の看護休暇、家族の介護などに利用できる積立休暇制度を用意しています。働き方や福利厚生を重視する人にとっても、就職先の候補となるでしょう。
平均年収650万円以上の組織設計事務所
日本設計、梓設計、山下設計、RIA(アールアイエー)、東畑建築事務所、NTTファシリティーズ、久米設計、JR東日本建築設計、大建設計、石本建築事務所
平均年収が650万円以上の組織設計事務所は、上記の10社です。オフィスや公共施設、商業施設、医療・教育施設、駅など、各社が幅広い建築物の設計を手掛けています。
なかでも、NTTファシリティーズは情報通信施設、JR東日本建築設計は駅や駅周辺施設に関する実績を持つなど、それぞれに得意分野があります。大規模プロジェクトや社会的な役割の大きい建築に携わりたい人にとって、注目度の高い企業といえるでしょう。
平均年収550万円以上の組織設計事務所
松田平田設計、類設計室、日企設計
平均年収が550万円以上650万円未満となったのは、上記の3社です。国税庁の「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円でした。上記3社の平均年収は、いずれも全国平均を上回っています。
松田平田設計はオフィスや商業施設、文化施設など幅広い建築を手掛けています。類設計室は建築設計に加えて教育や地域づくりにも事業を展開し、日企設計はマンションを中心とした集合住宅の設計に強みを持つ会社です。
各社で得意とする建築分野や事業領域が異なるため、年収だけでなく、携わりたい建築やプロジェクトの種類も踏まえて比較するとよいでしょう。
ゼネコン設計部やアトリエ設計事務所との違い
ここまでは組織設計事務所の年収ランキングを紹介しました。日本には、建築の設計に携わることができる組織として、他にも「ゼネコン設計部」と「アトリエ設計事務所」があります。
ここでは、「組織設計事務所」「アトリエ設計事務所」「ゼネコン設計部」の特徴を紹介します。転職活動で組織の形態で悩んだときは参考になさってください。
組織設計事務所
組織設計事務所は、設計業務を生業とする大きな事務所です。施工部門を持たず、設計・監理を主な事業としています。ゼネコンのように施工部門からの圧力を受けることが少なく、また、アトリエ事務所のように代表建築家の色に染められることもありません。自分の設計思想を大切にしながらオープンな環境で設計に携われる会社といえるでしょう。
組織設計事務所は公共事業を得意とする傾向があります。公共事業は設計施工分離が原則であり、設計は組織設計事務所、施工はゼネコンというケースが一般的だからです。公共事業で社会・地域に貢献したい方には組織設計事務所がおすすめです。
アトリエ設計事務所
アトリエ設計事務所は、建築家が独立して開業した設計事務所です。作品には代表建築家の個性や意向が強く反映されます。代表建築家に憧れを抱き、技術を学びたいという方におすすめです。
「隈研吾建築都市設計事務所」のような組織設計事務所と同等の規模の事務所もありますが、基本的には小規模で運営しているケースが一般的です。労働環境や収入面に関しては事務所によってさまざまなので、事前の調査をしっかりと行うようにしましょう。
ゼネコン設計部
ゼネコンは、建築物の施工が主な事業であり、設計部には「施工するための設計」が求められます。作りやすさや工期、コストといった観点で合理的な設計を行うことが大切です。
設計上の制約が多い面もありますが、実施設計を行い、施工部門と調整を行いながら建築をつくりあげていく過程は、何ものにも代えられないものです。「ものづくり」の醍醐味を楽しみたい方は、ゼネコン設計部に所属するのがよいでしょう。
組織設計事務所の求人例
「建築転職」で取り扱っている建築系の求人の中から、組織設計事務所の求人募集の一例をご紹介します。
(※2026年10月時点の求人情報です。募集内容は変わる可能性があります)
機械設備(計画及び設計)の求人例
- 仕事内容:計画段階~設計監理までの一連の作業
- 応募要件:建築設備士、設備設計一級建築士資格保持者歓迎
- 休日:年間126日/(内訳)完全週休2日制(土日)、祝日
- 給与:年収 5,000,000円 〜 7,500,000円
- 福利厚生:社会保険完備、時間外・通勤・住宅手当、他
出典:建築転職|株式会社大建設計 | 機械設備(計画及び設計)
機械工事監理者の求人例
- 仕事内容:機械工事監理業務(品質、進捗、安全等を包括的に監理・監修し、プロジェクトを推進)
- 応募要件:建築設備士もしくは1級管工事施工管理技士
- 休日:完全週休2日制、祝日
- 給与:年収5,000,000円 〜 10,000,000円
- 福利厚生:カフェテリアプラン(住宅関係、財産形成、健康増進、レクリエーション等)、育児・介護のための時間外・深夜勤務の制限、シフト勤務、休職など
出典:建築転職|株式会社NTTファシリティーズ|機械工事監理者
設計(機械・電気)の求人例
- 仕事内容:電気設備の設計・積算、見積もり、コスト査定、ゼネコン・サブコンとの協議・調整
- 応募要件:一級建築士
- 休日:完全週休2日制(土・日・祝)、年間休日124日
- 給与:年収6,000,000円 〜 8,000,000円
- 福利厚生:各種社会保険、通勤手当、退職金制度など
建築業界専門の転職エージェント「建築転職」では、上記以外にも組織設計事務所の求人を取り扱っています。登録いたただいた方には非公開求人情報も紹介しておりますので、ぜひ下記から無料登録ください。
実際の年収や福利厚生は転職エージェントに聞いてみよう
今回の年収ランキングでは採用ページや転職サイトのデータを参考にしていますが、実際の年収は各企業の規程に合わせて個人の資格や能力で決まります。
ご自身の現状に合わせた給与の相場を知りたい場合は、業界の実情に精通したプロフェッショナルである建設業界専門の転職エージェントに聞いてみましょう。転職エージェントは企業の雰囲気や働き方についても教えてくれるので、働く環境を重視したい場合も相談してみるとイメージを掴みやすくなります。
組織設計事務所の仕事に興味がある方は、ぜひ「建築転職」にご相談ください。
まとめ
- 組織設計事務所の平均年収は、日建設計(925万円)が最高位で、800万円以上の高年収を実現している企業は2社
- 組織設計事務所は施工部門を持たないため、ゼネコン設計部と比べて設計の自由度が高く、公共事業を中心とした社会貢献性の高いプロジェクトに携われる可能性が高い
- 転職時の年収や働き方は個人の能力や企業の制度によって異なるため、具体的な給与相場や職場環境については建設業界専門の転職エージェントに相談するのがおすすめ
組織設計事務所は、設計者として充実したキャリアを築ける環境が整っており、年収面でも魅力的な選択肢といえるでしょう。転職を検討している方は、転職エージェントも活用しながら自身のスキルや希望に合った設計事務所を探しましょう。
この記事を監修した人

株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武
保有資格:1級施工管理技士・一級建築士
最後までお読みいただきありがとうございます。
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