施工管理の仕事は今でもつらい?働き方改革の実情とは
ハードな労働環境をイメージされやすい施工管理の仕事。
このイメージを払しょくするため、各企業で働き方改革が進められています。
現在はその過渡期ということができ、改善された点もあれば、改善されていない部分もあるというのが実情です。
この記事では、そんな施工管理の仕事について、今でもつらいポイント、改善されてきたポイントをそれぞれ紹介します。
今後の展望を見据え、施工管理者として活躍していけるかをイメージしてみてください。
目次
施工管理の今でもつらいポイント
それではさっそく施工管理の今でもつらいポイントをみていきましょう。
残業が多い
これからの働き方のキーワードともいえる「ライフワークバランス」の観点でつらいのは、残業が多いことです。
施工管理の残業の多さは、仕事の特性上、仕方がないともいえます。
昼間は現場対応、残業時間で施工計画や事務仕事というのが多くの施工管理者の1日の流れです。
そのため、施工管理の人員を増やせば残業がなくなるというわけではなく、これからもある程度の残業は受け入れざるをえません。
施工管理の仕事は、心身への負担が大きいので、忙しい中でもしっかりと休む時間を取るべきです。
現場のリズムを見極めて週1、2回は残業なしで帰宅するようにできるのが、施工管理の仕事としてはライフワークバランスの取れた生活であるといえるでしょう。
イレギュラー対応が多い
仕事の難しさという意味でつらいのは、イレギュラー対応が多いことです。
建築施工の大きな特徴は、「大規模なものづくり」かつ「一品生産」であることです。
規模が大きいため、施工計画がうまくいくかを手軽に試せるわけではありません。
また、同じ建物をつくることはないので、土地や建物の特性に起因する初めての困難やトラブルに直面するのが常といえます。
施工をスムーズに進めるためには、綿密な計画と調整が必須です。
しかし、どれだけ計画と調整を行っても、イレギュラーな問題は発生するもの。
計画不足、コミュニケーション不足、作業時の油断、天候など、原因はさまざまでしょう。
いずれにしても、イレギュラーな問題が発生したときは、冷静な判断による臨機応変な対応が必要です。
イレギュラー対応は、時間と労力がかかる非常に難しい問題ですが、施工管理の醍醐味ともいえます。
仲間と力を合わせてトラブルを乗り越え、絆を深めることで、より施工管理の仕事を楽しめるようになるでしょう。
事故の可能性がある
施工管理と切っても切り離せないのが、事故の可能性です。
近年は安全計画に対する労働基準監督署の指導が厳しくなったこともあり、現場の安全環境の整備が進んでいます。
しかし、施工前にはわからない不利な施工条件(クレーン設置地盤が部分的に軟弱だったなど)や、ヒューマンエラーによる事故がゼロになることは今後もないでしょう。
事故による人身災害が発生すると、当事者はもちろん、建築主をはじめとしたさまざまなステークホルダーに影響を及ぼします。
関係者への謝罪や説明は心身への負担が大きく、つらい時期を過ごすかもしれません。
一人で抱え込まず、上司をはじめとした仲間のサポートにも頼りながら対応しましょう。
施工管理の働き方改革で改善されてきたポイント
ここからは、施工管理の働き方改革によって改善されてきたポイントを紹介します。
一般のイメージとは変わってきている側面もあるので、ぜひご覧になってみてください。
休日を取得しやすくなっている
施工管理の仕事においても、働き方改革によって休日を取得しやすくなっている傾向があります。
現在、建設業においては、4週8閉所(土・日曜日を休工日とする)が目指されており、官庁工事においては入札条件とされるのが一般的です。
民間工事でも4週6閉所の現場が増えており、土曜日に休工日を設ける工程の組み方が浸透してきています。
また、土曜日が稼働日の現場でも、土曜日の休日を交代制にする、振替休暇を推奨する、などの方法で週休2日を実現している場合があります。
土曜日と祝日は出勤日という常識は変わってきているといえるでしょう。
人間関係
施工管理というと、怖い所長や職人に怒鳴りつけられているイメージを持っている方もいるのではないでしょうか。
このような人間関係も働き方改革によって変わってきているポイントのひとつです。
パワハラが問題視される現代では、部下を頭ごなしに叱りつけるような接し方をしないように上長の教育が積極的に行われています。
さらに、問題に直面した従業員が相談できるヘルプデスクを設置するなどの対策により、人間関係のトラブルの予防・解決を図る企業が増加傾向です。
接しやすい所長・職人が増え、のびのびと働ける現場が増えているといえるでしょう。
尚、施工管理の詳しい業務内容はこちらの記事でも詳しく解説しています。
興味のある方は転職エージェントに聞いてみましょう
施工管理のつらさに関して、よりリアルな声を知りたい場合は、転職エージェントに聞いてみるのがおすすめです。
転職エージェントは業界の事情に精通している転職サポートのエキスパート。
現場の方には聞きにくいようなことも気軽に相談でき、転職の強い味方となってくれることでしょう。
興味がある方は、ぜひ「建築転職」にご相談ください。
おわりに
施工管理の仕事は、たしかにつらいことがよくあります。しかし、つらいことを乗り越えて迎える竣工の瞬間は、何事にも代えられない達成感を得られるでしょう。
興味がある方は、施工管理の世界に飛び込んでみてください。
この記事を監修した人
株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武
保有資格:1級施工管理技士・一級建築士
最後までお読みいただきありがとうございます。
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