デベロッパーとはどんな企業?ゼネコンとの違いや仕事内容、企業例を解説(求人例紹介)

建築転職の無料登録で
非公開求人を提案しています。

無料登録フォーム
  • STEP1
  • STEP2
希望の職種
就業可能日
希望の勤務地

次へ

年齢
お名前


メールアドレス
例:info@sample.co.jp (※半角英数字)
電話番号

10,916人の方が、この記事を参考にしています。

ニュースを見ていると、時々「デベロッパー」という言葉が出てきます。建設業界を目指す方は、よく目にする用語かもしれません。どのような企業なのかしっかり知ることなく、聞き流している方も多いのではないでしょうか?

デベロッパーは、さまざまな地域で実施されている「再開発」や「まちづくり」に深くかかわる企業です。またショッピングセンターなど、日々の暮らしに関わる施設もつくっています。実は私たちの生活に欠かせない、重要な役割を果たしている企業です。

この記事ではデベロッパーについて解説したのち、ゼネコンとの違いや仕事内容、企業の例について解説します。デベロッパーについて知りたい方は、ぜひお読みください。

デベロッパーとはどんな企業か?わかりやすく解説

デベロッパーは「ディベロッパー」とも呼ばれ、土地を取得したうえで企画・開発を主に手がける企業を指します。
※本記事では表記をデベロッパーに統一

以下に挙げる事業は、デベロッパーの守備範囲です。

  • 街や地域の再開発
  • 宅地やマンションの開発
  • 商業施設やリゾート施設、複合施設などの開発

大規模開発の場合はオフィスや住宅、商業施設、公園など、街そのものを作り上げるケースもよくあります。そこまでの規模でない場合でも、多数の住宅や大規模な建物が建つと人の流れに大きな影響を与えることでしょう。このためデベロッパーは、「まちづくり」を担う企業としても扱われており、実際にまちづくりに携わりたい思いで入社する方もいます。

デベロッパーは、さらに「専門デベロッパー」「総合デベロッパー」「公的デベロッパー」に分かれます。専門デベロッパーは「商業施設だけ」「マンションだけ」というように、特定のジャンルの建物を専門に扱います。一方で総合デベロッパーは、幅広い建物を扱います。街づくりに携われることは、総合デベロッパーの魅力です。また公的デベロッパーはUR都市機構が該当し、公的な立場から住宅整備などに関わります。

ところで不動産業界には「企画・開発」のほかに、「販売」「管理」「賃貸(仲介)」の各事業もあります。分譲住宅や賃貸など、これらの事業を扱うデベロッパーもありますから、必ずしも「企画・開発」の専門企業というわけではありません。

デベロッパーとゼネコンの違い

デベロッパーとゼネコンには、大きな違いがあります。以下の表で確認していきましょう。

業種 主な仕事
デベロッパー 建物や地域の開発計画を立てる
ゼネコン 建物やインフラ(道路や橋など)を建設する

デベロッパーが建設計画を立ててゼネコンに発注し、受注したゼネコンは下請け企業などの協力を得て計画に沿った建設を行うといった役割分担がされています。

もっとも、すべての建物がデベロッパーにより計画されるわけではありません。ゼネコン自らが建設計画を立てたうえで、建物を建てるケースもあります。一方でデベロッパーが建設工事を手掛けるケースは通常ありません。

ゼネコンについては、以下の記事で詳しく解説しています。

不動産・建築業界でデベロッパーが担う仕事

デベロッパーには、大きく分けて6種類の仕事があります。仕事内容はどのようなものなのか、以下の表で確認していきましょう。

仕事の項目 仕事内容
開発用地の取得 ポテンシャルを活かせる土地を選び、購入する。
地権者や行政との粘り強い交渉を要するケースも多い。
開発計画の作成 建物を含めて、購入した土地全般に関する開発計画を立てる。
開発する地域内にとどまらず、周辺との調和も考慮する必要がある。
施工管理 デベロッパー自身は実作業を行わないが、設計書どおりに建てられているかのチェックや進捗を管理する業務を行う。
契約書等の管理 主に法務部門や総務部門が担当する。
土地の売買や工事に関する書類、売却先や賃借人との契約書などを管理する。
営業・販売 建築した建物に入居してもらえる企業や人を探し、賃料を受け取る。
分譲住宅など、販売する場合もある。
建物や街の管理 良好な環境を保ち開発したエリアの価値が向上するよう、適切に管理を実施する。

同じ会社の従業員でも、部署により担当する仕事は異なります。どのような仕事に携わりたいか、イメージをはっきりさせたうえで具体的に動き出すとよいでしょう。
尚、施工管理職の仕事内容についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

建設デベロッパー

デベロッパーの仕事のやりがい、きついところ

数ある業界からデベロッパーを選ぶうえで、やりがいがある仕事なのかという点は気になるところです。同時に、仕事のきつさやつらさを事前に知り、心構えをしておくことも欠かせません。

ここからは、デベロッパーで働くやりがいやきついところを解説します。仕事の理解に役立ててください。

デベロッパーで働くやりがい

規模の大きな仕事に携われることは、デベロッパーで働く代表的なやりがいに挙げられます。とりわけ地図に残る仕事や多くの人に認知されるプロジェクトに携われることは、大きな喜びです。

成果が目に見えることに、やりがいを感じる方も多いでしょう。ご自身が担当した仕事を、他の人に自慢できるかもしれません。

デベロッパーで働くきついところ

デベロッパーが扱う仕事は大規模になりがちですから、やるべき仕事量は多くなります。期限までに高い品質で仕上げなければならないプレッシャーと残業時間の長さは、仕事のきつさを示す代表的な項目です。

開発する際には、行政との打ち合わせが必要となるケースもしばしば発生します。手続きを誤るとプロジェクトの進行に大きく影響するため、細心の注意を払って進めなければなりません。

また開発の規模が大きくなると、どうしても反対する方が出てくるものです。論理的に話せば済む相手とは限らないため、どのように説得するか頭を悩ませるケースも少なくありません。

デベロッパーの将来性

都心部における建物の過密化などを背景に建物の需要が減ることから、デベロッパーの将来性に不安を感じる方もいるかもしれません。

しかし、現在の建設業のトレンドのひとつに、大手デベロッパーによる駅周辺の大規模再開発が挙げられます。主要駅だけでなく、小さな駅の潜在的な価値を見出し、地域を活性化させるような動きです。日本にはまだまだ魅力ある街が存在し、デベロッパーが活躍する場は多いといえるでしょう。

また、サステナブル建築が注目を集めるなか、既存ストックの利活用が推進されています。国土交通省が積極的に取り組んでいる分野ということもあり、リフォームやリノベーションなどもますます活発になることが予想されます。
リノベーションで自社所有の建物の価値・性能を向上させながら運用していくビジネスもあり、デベロッパーは幅広く活躍できることでしょう。

デベロッパーの企業例(大手・中堅)

ここからは有名なデベロッパーをみていきましょう。まず、大手とされる7社を取り上げます。

会社名 特徴
住友不動産 有明ガーデンや泉ガーデン、羽田エアポートガーデンを運営
ホテルやマンション、戸建住宅の分譲も行う
東急不動産 渋谷エリアをホームグラウンドとして、全国で事業展開
会員制リゾートホテルや住宅事業「BRANZ」も運営
東京建物 マンション「Brillia」ブランドが有名
ビルや商業施設、駐車場事業などを幅広く展開
野村不動産 住宅で「PROUD」ブランドを展開
オフィスビルや商業施設、ホテルも運営
三井不動産 アウトレットモールやららぽーとを運営
日本橋や東京ミッドタウンなど、街づくりを積極的に推進
三菱地所 「丸の内の大家」と呼ばれる企業
「プレミアム・アウトレット」も運営
森ビル 六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズの運営会社
住宅やオフィスビル、文化施設も数多く運営

これ以外にも、魅力的なデベロッパーは数多くあります。有名なデベロッパーを、以下に挙げました。

  • 飯田グループホールディングス
  • イオンモール
  • オープンハウスグループ
  • 地主株式会社
  • シノケングループ
  • スターツコーポレーション
  • タカラレーベン
  • パーク24
  • ヒューリック
  • 森トラスト

上に挙げた企業の名前のいくつかは一度は聞いたことがあるという方も、多いのではないでしょうか。

大手デベロッパーに転職するには?

大手デベロッパーへの転職は、困難といわれています。なぜなら大手デベロッパーは中途採用者数が少ないこと、人気企業であるため応募者数が多いことが理由です。少ない募集の枠に多数の希望者が殺到すれば、おのずと倍率も高くなるわけです。

とはいえ、日本を代表するテレビ局から大手デベロッパーへの転職成功例もありますし、転職そのものは不可能ではありません。企業が求める人材像を把握したうえで、高い競争を勝ち抜けばよいわけです。そのためには、以下の実績や履歴、取り組みがあるとよいでしょう。

  • 前職での高い実績
  • デベロッパーの仕事への理解と、明確な志望動機
  • 不動産業務に関する資格(宅建や不動産鑑定士など)

転職のハードルは高いですが、スキルの高い方は内定を勝ち取れます。我こそはという方は企業研究をしっかり行ったうえで、チャレンジするとよいでしょう。

デベロッパーの平均年収

「求人ボックス 給料ナビ」では、デベロッパーの年収について以下のように公表しています。

  • 平均年収は519万円
  • 451万円~547万円の年収を受け取る方が多い
  • 全体の年収幅は356万円~1,120万円と幅広い

デベロッパーで働く方の多くは、平均的な会社員よりも高い給与を受け取れます。国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」が公表した給与所得者の平均給与は443万円であり、デベロッパーの平均年収はこの額を2割近く上回ります。

またデベロッパーの年収分布を見ると、350万円~600万円の方が多い一方で、600万円を超える年収額の方も少なくありません。経験を積み実力を上げることで、高い年収も狙える仕事です。

デベロッパーの求人募集例

建築転職」で取り扱っている建築系の求人の中から、デベロッパーの求人募集の一例をご紹介します。
(※2023年8月時点の求人情報です。募集内容は変わる可能性があります)

総合デベロッパーの業務職の求人

  • 仕事内容:志向や経験に合わせて配属が決定
    (新規事業、都市開発、用地開発、マンション事業、総務部、人事部)
  • 応募条件:大学卒業以上
  • 完全週休2日制
  • 年収4,500,000円 〜
  • 未経験者歓迎、能動的に仕事を進められる方を募集

防音賃貸マンションの企画設計の求人

  • 仕事内容:事業企画部での防音賃貸マンションの企画・事業推進業務
  • 応募条件:建築系の学部学科を卒業
  • 週休2日制、年間休日110日
  • 年収4,000,000円 〜 6,000,000円
  • 入社後はOJTを通じて業務の流れや物件知識を習得

建築業界専門の転職エージェント「建築転職」では、上記以外にもデベロッパーの求人を取り扱っています。登録いたただいた方には非公開求人情報も紹介しておりますので、ぜひ下記から無料登録ください。

↓無料登録はこちらから

おわりに

デベロッパーは、未来にできる建物や街の設計図をつくる企業です。仕事そのものは苦労も多いですが、今までなかったものを現実にできるという点で、非常にやりがいのある仕事といえるでしょう。

人気のある業種ですから、転職は簡単ではありません。内定には、面接官を納得させられるだけの理由が求められます。デベロッパーでこそ実現できる理由をしっかり考え、応募書類や面接への準備を進めましょう。

この記事を監修した人

プロフィール写真

株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武

保有資格:1級施工管理技士・一級建築士

関連する記事