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建築士は、魅力的な空間と環境を生み出せる夢のある職業です。一方で、建築士を志す方のなかには、建築士の仕事や労働環境に適応できるか不安な方もいるのではないでしょうか。
この記事では、建築士に「向いている人」と「向いていない人」の特徴をご紹介します。ぜひ、自分の特性と照らし合わせながらご覧になってみてください。
目次
建築士に「向いている人」の特徴
ここでは、建築士に「向いている人」の特徴をご紹介します。ここで挙げる特徴に合う方は、建築士の仕事を楽しめるでしょう。
ものづくりが好き
最初に挙げる建築士に「向いている人」の特徴は、“ものづくりが好き”なことです。建築士は、設計から施工まで、常にこだわりを持ってものづくりに取り組みます。これを楽しめない方は、建築士の仕事を続けられる可能性が少ないため、企業の面接でも必ず問われる重要な特徴です。
建築士のものづくりには、大きな困難と強いプレッシャーが伴います。性能・品質・コスト・工期の問題を全て解決しなければいけないからです。特に、新しい要素を取り入れる場合には、考えうる問題を抽出して解決するのに大きな労力がかかります。困難やプレッシャーを乗り越えられるほどの“ものづくりが好き”という気持ちが大切といえるでしょう。
コミュニケーションが好き
次に挙げる建築士に「向いている人」の特徴は、“コミュニケーションが好き”なこと。建築士は、社内外の多くの関係者と連携を取りながら進める仕事であるからです。
社内の他部署の方とは、性能や品質の問題を解決したり、コストをまとめたりします。また、建築主・プロジェクトマネージャーといった社外の方には、わかりやすく説明しながら方針の決定を促す必要があるでしょう。メーカーや施工者などの専門家を相手にするときは、高度な専門知識を発揮しながら正確に意思疎通を取らなければいけません。
建築士は、相手の建築に関する知識レベルに応じて、伝わりやすい言葉や表現でコミュニケーションを図ることが重要です。コミュニケーションが好きであることは、建築士として欠かせない素質といえるでしょう。
雑学が好き
最後に挙げる建築士に「向いている人」の特徴は、“雑学が好き”なことです。建築は、“雑学のかたまり”と表現されることがよくあります。幅広い分野の知識が、建築士の仕事に役立つからです。
電車が好きであれば駅舎や駅周辺環境の設計に役立ちます。また、医療関係の知識を持っていれば、病院やリハビリ施設などの設計に使えるでしょう。また、天気の知識は、地域の風土にあった建物の設計で強みになります。
建築士が扱う建物用途は、病院・学校・ホテル・商業・劇場など、多岐にわたります。その都度必要な専門知識を身に付けることになりますが、雑学としてある程度の知識を持っていれば、初めての建物用途でも取り組みやすくなります。
建築士に「向いていない人」の特徴
ここでは、建築士に「向いていない人」の特徴をご紹介します。建築士特有のプレッシャーや仕事環境が合わない方もいるので、参考にしてみてください。
プレッシャーに弱い
建築士の仕事には強いプレッシャーが伴います。コストと工期を守りながら、品質・性能を担保したうえで、建築主の要望に応えなければいけないからです。建築主と社内関係者との板挟みになっても、プロの建築士として強い気持ちを持って意見を主張していくことが求められます。
ここで、建築士として必ず守らなければいけないのは、品質と性能です。コストや工期が厳しいという理由でこれらを妥協してしまうと、後々のリスクに繋がります。建築設計が扱う防水性、構造設計が扱う構造安全性、設備設計が扱う快適性などをそれぞれの専門の建築士がしっかりと主張し、お互いを尊重して調整を進めることで、漏水や構造上の瑕疵などを起こさないことが重要です。
ときには、相手のプレッシャーが強く、妥協してしまいたくなることもありますが、強い意志で品質と性能を確保するのが建築士の役目です。
時間外労働をしたくない
建築士の仕事は、他の業界と比べると時間外労働が多いのが特徴です。36協定の時間外労働の上限基準が令和6年から建設業にも適用されるので、各企業で働き方改革が推進されています。しかし、順調に進んでいるとはいいづらいのが実情でしょう。
適切なライフワークバランスを取れる業界が増えているなか、時間外労働が多い期間が続くとつらい気持ちになるかもしれません。
建築士の転職先の例
向き不向きは建築士の仕事そのものだけでなく、職場にもあります。充実した仕事をするうえで、職場選びは大変重要です。建築士にはさまざまな転職先があるため、あなたに向いている仕事を選びやすいでしょう。
代表的な転職先を、以下に挙げました。
- ゼネコンや建設会社、工務店
- 設計事務所
- アトリエ
- ハウスメーカー
- 官公庁
- 指定確認検査機関
- リフォーム業者
- デベロッパー
- 不動産売買の業者
仕事内容や苦労は、それぞれ異なります。応募する前によくチェックして、あなたに合った転職先を見つけましょう。
「建築転職」では転職アドバイザーが求職者の希望を元に、希望に合う求人企業を探したり、転職活動プランの提案をしたりします。登録、利用は無料です。
建築士の平均年収
稼ぎたい方にとって、建築士は向いているのでしょうか。「求人ボックス 給料ナビ」では、一級建築士の年収を以下のように公表しています。
- 平均年収は499万円
- 年収485万円~558万円に該当する方が最も多い
- 全体の給与幅は339万円~924万円
一方、二級建築士の平均年収は、一級建築士よりも50万円~60万円低くなっています。
この年収額は、社会人全体と比べて高いのでしょうか。国税庁では「令和3年分 民間給与実態統計調査」で給与所得者の平均年収額を公表しており、その金額は443万円です。建築士は社会人平均以上の年収を期待できるとともに、努力と実績により高収入も期待できる職業です。
尚、建築士の仕事内容や必要な資格についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
建築士の求人募集例
建築士の求人募集の一例をご紹介します。ここで紹介するのは「建築転職」で取り扱っている求人です。
(※2023年8月時点の求人情報です。募集内容は変わる可能性があります)
創業から90年以上の歴史を持つ設計事務所の求人
- 仕事内容:建築構造設計業務
- 応募条件:一級建築士、構造設計一級建築、技術士のいずれかを保有
- 完全週休2日制(土日)
- 年収5,000,000円 〜 10,000,000円
- 設計事務所で設計業務に携わりたい方におすすめの求人です
公共施設の建築も多数手掛ける建築設計事務所の求人
- 仕事内容:構造計算・設計、耐震診断等の業務
- 応募条件:二級建築士、構造設計一級建築士、構造設計の経験
- 完全週休2日制
- 年収4,500,000円 〜 6,500,000円
- 公共施設、文教施設などの施工実績が多数ある設計事務所です。
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おわりに
建築士に「向いている人」と「向いていない人」の特徴をご紹介しました。仕事にやりがいがある分、つらいことも多く、「向いている人」と「向いていない人」がはっきり分かれる傾向にあります。自分の特性と合わせて向き・不向きを考えてみてください。
建築業界専門の転職エージェント「建築転職」では、無料で転職の相談を受け付けています。転職をしようか悩んでいる方はぜひご相談ください。
この記事を監修した人
株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武
保有資格:1級施工管理技士・一級建築士
最後までお読みいただきありがとうございます。
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