パワービルダーの設計士はどんな仕事をする?仕事内容や求められるスキルを解説(転職お役立ち情報)

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パワービルダーとは、土地を一括して購入し、一戸建て住宅を比較的安価な価格で分譲する建売業者を指します。パワービルダーにおける設計の特徴は、決められたモジュールや商品で万人受けする住宅を実現すること。高度な技術や知識が必要な設計職の中では、経験の浅い方でも比較的取り組みやすいのが特徴です。

この記事では、パワービルダーの設計士の仕事内容や求められるスキルをご紹介します。設計職に興味のある方はぜひご覧になってみてください。

パワービルダーとは

ここでは、パワービルダーとハウスメーカー・工務店の違いや、パワービルダーの設計士の具体的な仕事内容をご紹介します。

パワービルダーとは、土地を安価な価格で一括して購入し、土地付き一戸建て住宅を2,000~3,000万円くらいの価格で年間約1,000戸以上を分譲する建売業者です。なかには年間10,000戸以上を分譲するパワービルダーも存在し、ハウスメーカーにも劣らない実績を持ちます。

パワービルダーと似ている業者に、「ハウスメーカー」と「工務店」があります。三者の大きな違いは、対応するエリアの範囲。「ハウスメーカー」は全国、「パワービルダー」はとなりの都府県程度まで、「工務店」はその地域のみを営業範囲とすることが一般的です。

設計に関する違いもあります。「ハウスメーカー」は、会社が大きく調達手段も豊富なので、採用できる製品が多く、デザインの自由度が高いのが特徴です。一方で、「パワービルダー」はデザインや商品の規格を限定することで低価格を実現しているため、デザインの自由度は低いといえるでしょう。「工務店」は地域密着型のオーダーメイドのスタイルをとっているケースが多く、比較的自由なデザインが可能です。

パワービルダーの設計士の仕事内容

パワービルダーの設計の特徴は、決められた規格の木材や商品を使いながら、多くのエンドユーザーの望みを叶えることです。それでは、具体的な仕事内容をみていきましょう。

土地・風土の調査

設計に先立って建設地の土地や風土の調査を行います。現地調査は、パワービルダーに関わらずすべての設計行為で必要となる作業ですが、パワービルダーはその土地に多くの一戸建て住宅を建てるので、特に重要です。風向きや降水量、湿気など、その土地特有の要素を把握し、快適な家づくりの実現を目指しましょう。通風や日照をうまく取り込むことで、空調や照明の利用を抑えることができ、省エネに繋がるので環境への配慮という意味でも風土の調査は大切です。

設計業務・申請業務

現地調査で得た風向きや日照の条件を踏まえ、快適性や使いやすさに気を配りながら、木材の規格に合わせて特定のモジュールで部屋を構成します。システムキッチンやユニットバスなどは大量発注で仕入れる商品が決まっているので、それらがおさまるように検討を進めます。注文住宅と異なり、基本的には同仕様の住宅を多くのエンドユーザーに提供するため、万人受けするデザインが重要です。

設計がまとまったあとは、確認申請図書を官庁に提出し、申請が受理されれば工事に着手します。

着工後の業務

着工後は、設計図書どおりに施工されていることを確認する監理業務を行いながら、施工段階で発生する不具合を解決していきます。ひとつの変更がすべての住宅に反映されるため、施工者の意見を取り入れながら合理的に解決するのが重要です。パワービルダーの建設工期は短いことが一般的ですが、キズなどが残るとアフターケアの負担が増えるので、引渡し前に仕上がりのチェックを行う事も大切になります。

パワービルダーの設計士に求められるスキルと資格

ここでは、パワービルダーの設計士に求められるスキルと資格をご紹介します。

スキル

パワービルダーの設計士に重要なスキルは、諸条件を整理して設計に反映する能力でしょう。土地や風土、決められた部屋の大きさや商品など、設計条件を整理しながらその土地に適した多くの人が使いやすい家づくりを目指す必要があるからです。そのためには、気象条件や商品の知識などが必要になります。経験を積むことで身に付いていくスキルではありますが、最初のうちは苦労する点かもしれません。

戸建て住宅のトレンドから近年求められているスキル

近年の戸建て住宅では、下記のようなキーワードがトレンドです。このような住宅を実現するスキルを持つ設計者は重宝されることでしょう。

高気密、高断熱住宅

海外に比べて日本の家は気密・断熱性が低いことから、「日本の家は寒い」といわれてきました。この問題に対して注目を集めているのが「高気密・高断熱」の住宅です。工務店によっては、基準よりも高い気密・断熱性を売りにしています。

認定住宅(長期優良住宅・低炭素住宅)

住宅が一定の基準を満たすと、「長期優良住宅」や「低炭素住宅」といった認定を得られます。認定住宅は補助金を得ながら優れた家を実現できるため需要が高いですが、設計には基準を満たすための高度な知識が必要です。

ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅

「ZEH水準省エネ住宅」と「省エネ基準適合住宅」はどちらも環境に配慮した住宅です。環境に対する関心の高まりや、省エネによる節約効果、補助金による優遇などの観点から注目を集めています。

資格

パワービルダーの設計士で持っているとよい資格は「木造建築士」です。「延べ面積が100平米を超える木造建築物」を設計するには「木造建築士」の資格が必要になるためです。また、戸建て住宅の設計では必須ではありませんが、「二級建築士」を取得できれば、建築知識が増えキャリアアップにも役立つでしょう。

木造建築士の資格内容については以下の記事で詳しく解説しています。


なお、建築士のその他の資格についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

パワービルダーの設計士のやりがい

パワービルダーの設計士のやりがいは、多くの人に喜んでもらえる住戸を設計できることでしょう。土地一帯に建設した夢のマイホームに次々と入居していく家族が喜ぶ姿は、なによりもモチベーションになります。

また、経験を積んでいくにつれて成長を感じられるのもやりがいのひとつです。商品の特徴やコストが知識として蓄えられていくと、コストコントロールをしながらよりよい住戸の設計ができるようになります。設計の自由度が制限され、できることが少ない分、すべてをこなせるようになるのが早いため、成長を実感しやすいのがメリットです。

パワービルダーの設計士に向いている人

パワービルダーの設計士に向いている人の特徴を、下記にまとめます。

  • マイホームの夢を叶えたい
  • 使いやすい住戸の提案が得意
  • 小規模な建物の設計に携わりたい
  • 木造建築が好き
  • 高度な知識を要する複雑な検討が必要な設計より、シンプルな設計を行いたい

転職するならエージェントに相談してみよう

パワービルダーの設計士の仕事に興味がある方は、転職エージェントに相談してみてください。設計は高度な知識や技術が必要な仕事ですが、パワービルダーの設計はパターンが限られているので、経験の浅い方でも比較的取り組みやすいでしょう。エージェントは、より詳細な仕事内容や、企業研究の進め方、就活活動の有利な進め方をアドバイスします。

転職エージェントの担当者が建設業や建築業における経験やスキルを正しく評価してくれるか不安…という方は、建設・建築業専門の「建築転職」をぜひご利用ください。「建築転職」の運営会社である株式会社トップリフォームは主事業で施工請負事業を展開しており、業界で幅広いネットワークを持っています。また、業界に精通した担当者(業界実務経験者や国家資格保有者が多数在籍)が転職のサポートをいたしますので、安心してご相談ください。

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おわりに

パワービルダーの設計士は、マイホームの夢を実現できる素敵な仕事です。決められたパターンのなかでの設計なので、経験の浅い方でも取り組みやすい設計職といえます。興味のある方は、ぜひ目指してみてください。

この記事を監修した人

プロフィール写真

株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武

保有資格:1級施工管理技士・一級建築士

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