設計士はどのような職種?仕事内容や必要なスキル、建築士との違いも解説(平均年収・求人募集例も)

非公開求人例 完全週休2日、月収75.5万円 スーパーゼネコン

建築転職の無料登録で
非公開求人を提案しています。

無料登録フォーム
  • STEP1
  • STEP2
希望の職種
就業可能日
希望の勤務地

次へ

年齢
お名前


メールアドレス
例:info@sample.co.jp (※半角英数字)
電話番号

6,641人の方が、この記事を参考にしています。

建築の仕事では、ときどき「設計士」の文字を見かけます。建築において設計は欠かせないフェーズですから、設計士は代表的な職種のように見えます。実際はどうなのでしょうか。また「建築士」とは、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では設計士の仕事内容や建築士との相違点、仕事で求められるスキルや年収について解説します。設計の仕事に興味をお持ちの方は、ぜひお読みください。

設計士とはどんな仕事をする人?

設計士は建築物の設計業務において、建築士のサポートを行う職種です。そもそも設計業務には、多種多様な仕事があります。忙しい職場の場合、建築士だけでは手が回らない場合もあるでしょう。一方で、実作業を建築士以外の方に任せられる業務も少なくありません。

建築士でなくてもよい仕事を設計士に委ねることでより多くの案件を獲得できるとともに、職場全体のレベルアップにも寄与します。設計士は設計業務を支える、「縁の下の力持ち」ともいうべき職種です。

設計士と建築士との相違点

設計を主な業務とする職種には、建築士も挙げられます。両者の相違点を、以下の表にまとめました。

項目 設計士 建築士
資格制度の有無 無し 有り(国家資格)
名乗れる人 設計業務に携わる人 建築士免許証明書を交付された方
担当できる業務 建築士の補助業務が主体。但し、一部の小規模な建物は設計可能 建物の設計や工事監理が主な業務

上記のとおり、設計業務を担う代表的な職種は設計士ではなく、建築士というわけです。建築士ならば設計だけでなく、自ら設計した建物が正しく建てられているかチェックする「工事監理」の業務を担えることも強みです。

設計士は設計業務と同じ「設計」という熟語が入っているため、「建物の設計業務はプロの設計士に」と思う方もいるかもしれません。しかし、設計士は建築士よりも行える業務が少なくなってしまうことを押さえておきましょう。

なお建築士については、以下の記事で詳しく解説しています。

設計士になるために資格は必要か?

設計士になるうえで取得を要する資格は、特にありません。ただし、無資格で設計できる建物は、以下の条件を満たすものに限られます。

  • 平屋か2階建てで、高さが13メートル以下、軒高9メートル以下
  • 木造建築の場合は、延べ面積が100平方メートル以下
  • 木造建築以外の場合は、延べ面積が30平方メートル以下

上記の範囲を超える建物の場合は設計の補助など、建築士の補助業務に携わることとなります。

建築士の資格をお持ちの方ならば設計士よりも大きな建物を設計できるため、資格があると有利です。実際に企業の募集要項でも、「建築士優遇」や「建築士の資格が必須」といった要件はよく見かけます。

建築設計

設計士の主な仕事内容

設計業務を担う職種が建築士ならば、設計士はどのような業務を任されるのでしょうか。ここからは建築士の資格がない設計士が担当する主な仕事内容を、3つ取り上げます。設計士が担う仕事のイメージ作りにお役立てください。

書類作成やCADの操作など、建築士の補助業務

設計には、多種多様な業務があります。建築士は主体となって取り組む必要がある一方で、すべての業務を建築士が担わなければならないわけではありません。たとえば書類や図面、模型やプレゼンテーション資料などを作る実作業は他の人に任せ、建築士は成果物をチェックする方法を取ってもよいわけです。

このため以下のとおり、設計士が携わる業務は多数あります。

  • CADなどを操作し、図面を作成
  • 書類や模型の作成
  • プレゼンテーション資料の作成

建築士の指示通りに作らなければならないという制約はあるものの、自らの手で設計を行えることにやりがいを感じる方も多いことでしょう。

施主との打ち合わせ

施主との打ち合わせも、主な仕事内容に挙げられます。実際には設計士だけというよりも、建築士や営業担当者とともに出席する場合が多いでしょう。議事録の作成は、重要な役割の一つです。また施主にヒアリングし設計に必要な情報を聞き取ることも、仕事内容の一つに挙げられます。

規模の小さい建築物の設計

「設計士になるために資格は必要か?」でも解説したとおり、小規模の建築物であれば建築士が関与しなくても設計できます。木造建築物として設計が可能な建物の例を、以下に挙げました。いずれも平屋です。

  • 10メートル四方
  • 縦12.5メートル、横8メートル
  • 縦15メートル、横6.6メートル

思いのほか広いことに気づいた方も、多いでしょう。自ら設計業務を行うことで経験を積み、建築士へのステップアップにつなげることも可能です。

設計士の仕事に求められる4つのスキル

設計士の業務遂行において求められるスキルは、4つあります。なぜ重要なのか、順に確認していきましょう。

設計業務の遂行に必要な知識

設計士は建築士を補助する役割ですが、安全・安心な建物の設計に責任を持つ職種です。建築に関するさまざまな知識を持つことは、業務遂行において重要です。また、図面を見てどのような建物か把握できるスキルも欠かせません。

業務遂行の正確さ

設計士は以下の理由から業務遂行の正確さが求められます。

  • 施主に正しい説明ができないと信頼関係が失われる
  • 行政への手続きも正しく行わなければならない
  • 矛盾のない設計図は、スムーズな施工に結びつく

指示された内容はきちんとやり抜く、疑問点が生じた場合はそのままにせず確認するといった姿勢は、設計士が正確に業務を行うための重要なポイントです。

相手の意図を正確に把握できるスキル

設計士は、さまざまな方と会話をする仕事です。業務の遂行には相手の話を聞き取り、意図を正確に把握できるスキルが欠かせません。それは、以下の理由があるためです。

  • 施主からヒアリングした内容は、適切に設計を行うための重要な情報
  • 建築士の指示を把握できないと、業務に必要な書類の作成が滞る

どの仕事でもコミュニケーションスキルは重要ですが、設計士においては聞き取る力が大きく問われます。質問を通してあいまいな点をなくすことは、正確な仕事のためにも重要です。

CADを使えるスキル

設計士は、実際の図面作成を任される場合もよくあります。今や図面はCADで作成するケースが多いため、CADを使える方が優先して採用される可能性もおおいにあります。設計士になりたい方でCADが使えない方は、CADでひと通りの操作ができるようトレーニングしておきましょう。資格の取得も、有効な手段の一つです。

最新技術を使えるスキル

近年は、国土交通省が掲げる「新3K(給与・休暇・希望)」を実現するため、BIMやAIなどを活用した設計が推進されています。

例えば作図という観点では、2Dで図面を描くCADだけでなく、3Dモデルを扱うBIMのスキルが求められるようになっています。

また、建築パースで注目を集めているのが、画像生成AIです。国内で実用段階に至っている事例はまだ少ないですが、海外では建築主との打ち合わせなどで既に導入されています。打ち合わせをしながら画像生成AIで即座に建築パースを作成する能力も近いうちに必要になることでしょう。

このように、コンピューター技術の進歩に伴い設計プロセスが大きく変化しています。次々に登場する最新技術を積極的に取り入れ、仕事の質を向上させる能力が重要です。

設計士の転職先の例

設計士の転職先には、設計事務所やゼネコンが代表的です。アシスタントの役割を担う場合も多いことから、派遣会社に登録して働く方法もあります。

設計士に任せる範囲は、会社によって異なります。ときには、CADオペレーターとほぼ同じ役割という会社もあるかもしれません。応募する際には、どこまで任せてもらえるのかをよく確認しておきましょう。

また雇用形態も、会社によって大きく異なります。後々のトラブルを防ぐためにも、しっかりチェックしてください。

設計士の年収はどれくらい?

厚生労働省「jobtag」では、建築設計技術者の平均年収を586万2,000円と公表しています。しかし資格のない設計士の場合、これほど高い収入を得ることは難しいでしょう。

資格なしで設計士の仕事に従事する方の年収は、300万円~400万円程度が多くなっています。なかには年収250万円からといった求人もよくあるため、事前の確認が欠かせません。

設計士から建築士にステップアップするには

設計士から建築士にステップアップするには、「一級・二級・木造建築士」を取得する必要があります。それぞれの資格の受験・免許登録要件は、以下のとおりです。


引用:令和2年から建築士試験の受験要件が変わり、新しい建築士制度がスタートします!(国土交通省)

建築学科の指定科目を修めて大学などを卒業している方は、実務経験に関わらず、一級・二級・木造建築士を受験できます。また、設計士として働きながら所定の実務経験を積めば、建築士として免許登録が可能です。

一方、建築に関する学歴がない方は、所定の実務経験を7年積むことで二級・木造建築士を受験し、免許を登録できます。一級建築士を取得する場合は、二級建築士としてさらに4年以上の実務経験を積むことで、免許登録が可能です。

実務経験のみで建築士を取得するのは長い道のりになるため、設計士として働きながら短期大学などで学歴要件を満たす方法もおすすめです。実務のみで建築に携わってきた方にとっては、建築に関する一般知識を包括的に身に付けるよい機会といえるでしょう。

設計士の求人募集例

建築転職」で取り扱っている建築系の求人の中から、設計士の求人募集の一例をご紹介します。
(※2023年8月時点の求人情報です。募集内容は変わる可能性があります)

住宅設計の求人

  • 仕事内容:住宅のプランニング・基本設計・実施設計
  • 応募条件:住宅設計の業務経験、2級建築士以上の有資格者・2級建築士取得予定者(実務経験者)
  • 週休2日制(シフト制)、年間休日115日
  • 年収3,654,000円 〜 7,252,000円
  • 家族手当、資格手当、通勤手当、役職手当、職能手当、指導手当など各種手当が豊富

未経験可の設計業務の求人

  • 仕事内容:ヒアリングからプラン提案、見積もり、発注、最終的な引き渡しまでトータルで担当
  • 応募条件:普通自動車免許(AT限定可)、未経験可
  • 水曜日・木曜日休み
  • 年収3,080,000円 〜 7,700,000円
  • 外部研修や資格取得等の教育体制あり

建築業界専門の転職エージェント「建築転職」では、上記以外にも設計士の求人を豊富に取り扱っています。登録いたただいた方には非公開求人情報も紹介しておりますので、ぜひ下記から無料登録ください。

↓無料登録はこちらから

おわりに

設計士は建築物の設計における、多種多様な業務を担当する職種です。資格がなくても建築業務に携わることができ、建築士を支える重要な役割を果たせることはメリットといえるでしょう。

もっとも無資格の設計士は、小規模な建築物しか設計できない弱点があります。設計士をゴールとせず、建築士など上位資格を取りステップアップに努めましょう。

この記事を監修した人

プロフィール写真

株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武

保有資格:1級施工管理技士・一級建築士

関連する記事