労働安全コンサルタントはどんな職種?資格や試験内容、転職・仕事に就くまでの流れを解説

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この記事をお読みの方は、「労働安全コンサルタントはどんな仕事をする職種なの?」と疑問を持っておられるのではないでしょうか。職場で安全に関わる職種には安全管理者がありますが、労働安全コンサルタントも労働者の安全を守る重要な職種です。

具体的には、どのような役割を担うのでしょうか。また仕事に就くためには、どのような要件があるのでしょうか。この記事では労働安全コンサルタントという職種や資格、仕事に就くまでの流れについて解説していきます。

労働安全コンサルタントはどんな仕事をする職種?

労働安全コンサルタントは、職場の安全をサポートする職種です。労働災害の防止はもちろん、万が一の事態が起きた際の影響を下げること、職場や労働者の安全意識を高めることも役割に含まれます。

仕事の一例として、「職場の安全状況を診断する」「安全に関する指導を実施する」「安全教育を行う」などが挙げられます。

労働衛生コンサルタントとの違いは?

労働安全コンサルタントとよく比較される職種に、労働衛生コンサルタントがあります。両者はフォーカスするポイントに違いがあります。

労働安全コンサルタントの目的は、労働災害の防止です。危険な装置や状況を把握し、改善に向けた活動を行います。

一方で労働衛生コンサルタントの目的は、労働者の健康を守ることです。衛生的な職場環境はもちろんですが、働きすぎや有害物質などにより従業員の健康に悪影響を与えないように取り組むことは、労働衛生コンサルタントの役割です。

労働安全コンサルタントの資格について

労働安全コンサルタントは、国家資格の一つです。名称独占資格であるため、資格を持つ方しか名乗ることはできません。仮にあなたの仕事が労働安全コンサルタントのようなものであっても、資格がなければ労働安全コンサルタントと名乗れないことに注意が必要です。

労働安全コンサルタントは試験に合格したのち、安全衛生技術試験協会へ登録する必要があります。お手元に登録証が届いた時点で、労働安全コンサルタントと名乗り活動することができます。

労働安全コンサルタントの試験について

労働安全コンサルタントは受験資格があるため、誰でもチャレンジできる試験ではありません。ここからは試験内容や受験資格、合格率について解説し、試験の概要を把握していきます。

5つの試験区分から1つ選んで出願する

労働安全コンサルタント試験は、以下に挙げる5つの区分に分かれています。

  • 機械
  • 電気
  • 化学
  • 土木
  • 建築

あらかじめ1つを選び受験申請書に記入のうえ、出願しなければなりません。

試験の実施頻度や試験地

試験は筆記試験と口述試験があり、それぞれ年1回ずつ実施されます。令和4年度の筆記試験は10月18日に実施され、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国・四国、九州各地域に1箇所ずつ試験会場が設けられました。

筆記試験合格者に対して、以下のとおり口述試験が実施されました。

試験地 実施日
大阪 令和5年1月17日・18日のいずれか
(日時はあらかじめ指定)
東京 令和5年1月31日・2月1日・2月2日のいずれか
(日時はあらかじめ指定)

試験内容

試験当日は、以下に挙げる3つの科目が出題されます。

  • 産業安全一般
  • 産業安全関係法令
  • 選択した試験区分の科目(機械安全、電気安全、化学安全、土木安全、建築安全のいずれか)

試験方式と試験時間は、以下のとおりです。

科目 試験時間 試験方式
産業安全一般 120分 択一式
産業安全関係法令 60分 択一式
選択した試験区分の科目 120分 記述式

受験資格

労働安全コンサルタント試験には、受験資格が定められています。以下の資格を1つでもお持ちの方は、受験可能です。

  • 技術士
  • 第1種電気主任技術者
  • 1級土木施工管理技士
  • 1級建築施工管理技士
  • 一級建築士

なお、施工管理技士の資格についてこちらの記事で詳しく解説しています。


建築士の資格についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

また以下いずれかの要件を満たす方も、受験できます。実務経験の要件があることに注意してください。

要件 安全の実務等に従事した年数
学校で理系の課程を卒業 大卒:5年以上
短大、高専:7年以上
高校、中等教育学校:10年以上
安全管理者 10年以上
安全に関する講習を修了した者 15年以上
産業安全専門官、労働基準監督官 8年以上

なお受験資格の詳しい要件を知りたい方は、安全衛生技術試験協会のWebサイトをご参照ください。

参考:公益財団法人 安全衛生技術試験協会

合格率

令和3年度に実施された試験の合格率は、試験実施元の「安全衛生技術試験協会」から公表されています。

試験の項目 合格率
筆記試験 40.1%
口述試験 81.0%
最終合格率 32.1%

出典:公益財団法人 安全衛生技術試験協会「統計」

受験資格が定められていることもあり、筆記試験の受験者数は1,290名にとどまっています。この点を踏まえると、最終合格率が32%前後でも簡単な試験とはいえません。事前に試験対策をしっかり行う必要があります。

労働安全コンサルタントの登録について

労働安全コンサルタント試験に合格すると合格証が届き、労働安全コンサルタントに登録できます。登録する手順を確認していきましょう。

書類や手数料を準備し、記入する

労働安全コンサルタントへの登録には、以下の書類が必要です。入手に日数を要する書類もあるため、余裕をもって準備を進めましょう。

書類 入手や準備する方法など
労働安全コンサルタント合格書の写し 合格者に原本が送付される
コンサルタント登録申請書 安全衛生技術試験協会の窓口または郵送で入手可能。またダウンロードも可能
専用の払込用紙 申請書をダウンロードした方で郵送により申請する場合は、あらかじめ安全衛生技術試験協会から入手する必要がある

手数料は1つの試験区分につき20,000円です。書類が揃ったら、必要事項を記入してください。なお、東京都の安全衛生技術試験協会本部で申請する場合、払込用紙に記入する必要はありません。

郵送で申請する場合

郵送で申請する場合は、事前に手数料の支払いが必要です。払込用紙が必要ですから、銀行または郵便局の窓口で手続きしなければなりません。振込手数料や払込手数料は、申請者が負担してください。

払い込み後、「振替払込請求書兼受領証」と「振替払込受付証明書(お客さま用)」が渡されます。申請書の裏面に「振替払込受付証明書(お客さま用)」を貼付し、以下の要領で送付してください。

  • 角型2号の封筒を用意し、安全衛生技術試験協会本部の住所を記入する
  • 「コンサルタント登録申請書在中」と記入する
  • 郵便局の窓口で、簡易書留で発送する

登録証は、レターパックで届きます。発送後、3週間程度かかるようです。

安全衛生技術試験協会本部で申請する場合

申請は、安全衛生技術試験協会本部でも受け付けています。コンサルタント登録申請書と労働安全コンサルタント合格書の写しを持参してください。現金で支払えるため、払込手数料や郵送料の負担、および払込用紙へ記入する手間が省けます。

受付は平日(5月1日および年末年始を除く)の9時から16時までに限られること、窓口で申し込んだ場合でも交付まで2週間程度かかることに注意してください。

労働安全コンサルタントに転職するには?- 仕事に就くまでの流れ –

「労働安全コンサルタントの資格について」で解説したとおり、労働安全コンサルタントは名称独占資格です。事前に資格を取らなければ、労働安全コンサルタントを名乗って働くことはできません。

まず安全に関する実務経験を積み、受験資格をクリアすることが近道となるでしょう。理系の課程を卒業した方は、安全に関する実務経験を重ねれば試験の出願要件を満たします。一方で文系の課程を卒業した方は安全に関する講習を受講するなどの要件が加わり、必要な年数も長くなります。

労働安全コンサルタント試験に合格し資格を取った後は、転職活動を進めましょう。募集件数は多くなく、非公開で募集するケースもあります。このため、転職エージェントの活用も視野に入れるとよいでしょう。

労働安全コンサルタントの平均年収

労働安全コンサルタントの年収は、あまり高くありません。求人ボックスが公表した平均月給の額は26万円で、月給28万円以下で働く方が多くなっています。ボーナスがなければ平均年収は312万円、ボーナスを2カ月分と仮定しても平均年収は364万円にとどまります。

一方で国税庁が公表した「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は443万円です。このため労働安全コンサルタントは、高い年収が期待できる職種とはいえません。

労働安全コンサルタントに関する求人募集例

建築転職」で取り扱っている建築系の求人の中から、労働安全コンサルタントに関する求人募集の一例をご紹介します。
(※2023年8月時点の求人情報です。募集内容は変わる可能性があります)

労働安全コンサルタントの取得サポートありの求人

  • 仕事内容:安全衛生管理業務
  • 応募条件:経験者の方を優遇
  • 日曜・祝日休み(月1回土曜出勤あり)、年間休日112日
  • 年収3,500,000円 〜 6,000,000円
  • 労働安全コンサルタント、電気主任技術者等の資格に伴う費用は全額会社負担

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おわりに

労働安全コンサルタントは資格が必要な職種であり、資格は労働安全業務に長年携わった方でないと出願すらできません。長年の経験と努力が必須となる資格です。すでに安全に関わる豊富な経験をお持ちの方は、チャレンジしてみるとよいでしょう。

20代や30代の方が「将来、労働安全コンサルタントになりたい」と思うのであれば、ご自身の努力しだいでチャンスがあります。まずは日々の業務において安全を意識し、真摯に取り組みましょう。経験を積み重ねた先に、労働安全コンサルタントへの道が開けます。

この記事を監修した人

プロフィール写真

株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武

保有資格:1級施工管理技士・一級建築士

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