工務店に転職するには?仕事内容&求人・転職情報を探す方法を解説、求人募集例も紹介

建設業や建築業で日々仕事をしている方のなかには、工務店への転職をお考えの方もいるかもしれません。工務店は規模こそ小さいものの、ゼネコンやハウスメーカーにはない特色を持っています。転職を成功させる、また、転職後に活躍するためには、工務店の特徴を把握しておくことが重要です。

この記事では工務店への転職を検討している方を対象に、仕事内容や求人・転職情報を探す方法を解説します。工務店の特徴を把握し、より良い会社選びにつなげましょう。

工務店はどういう会社を指す?

工務店は、地域密着で事業を営む中小規模の建設会社です。どのような事業を行う企業なのでしょうか。代表的な事業内容を以下に挙げました。

  • 戸建て住宅の建築
  • 公共事業の受注や工事の実施
  • 他社の下請けとして工事に参加
  • リフォームやリノベーションの実施

事業内容は会社によりさまざまです。上記に挙げたすべての事業を営む工務店もあれば、下請けのみ行う工務店もあります。

なお社名に「工務店」とついていても、実態は工務店でない企業もあります。例えば一条工務店は、大手ハウスメーカーです。また竹中工務店は、スーパーゼネコンに該当します。一方で社名に「工務店」の名前がなくても、実態は工務店である会社もあります。社名を基準にせず、実態で判断するとよいでしょう。

工務店とハウスメーカーでは何が違う?

工務店とハウスメーカーでは、以下のとおり多くの点で違いがあります。

項目 工務店 ハウスメーカー
営業エリア 地元密着。地域内や都道府県内にとどまるケースが多い 全国展開
営業スタイル 工務店により多種多様。専任の営業職を置かない企業も多い 飛び込み営業はほぼない。コンタクトを取ってきた施主や、住宅展示場に来場した方に対して営業活動を行う
販売戸数 年間で20棟未満 多数。年間1万戸以上を販売する企業もある
事業内容 住宅建築だけでなく、公共事業や他社の下請けなど幅広い 住宅の建築に特化している
担当できる業務範囲 会社により異なる。小規模企業の場合は、施工管理職のみ在籍する企業もある 営業、設計、施工管理、事務など幅広い。工事の作業そのものは下請企業に依頼する場合も多い
建物の品質や自由度 品質は、大工など技術者の腕に左右される。地域の特徴を活かした提案をしやすく、こだわりの家を建てやすい 材料は工場生産の場合が多いため、品質は安定している。選択肢が少なく、思い通りの家を建てられない場合がある

 

工務店は住宅に限らず、さまざまな事業を行っている会社です。地域密着であることが特徴の会社といえるでしょう。一方でハウスメーカーは住宅に特化し、営業からアフターサービスまで自社で完結できることが特徴の会社です。

工務店の仕事内容

工務店は小規模ながら、さまざまな仕事があります。どのような仕事があるか、4つの項目に分けて確認していきましょう。

施工管理

施工管理は、工務店の代表的な仕事の一つです。建築作業を安全に進めるとともに、品質を保ちながら予算内に収め、スケジュール通り進める役割を担います。小規模な工務店では、他の業務と兼任する場合もあります。

工務店の施工管理の仕事内容は、以下の記事で詳しく解説しています。


また、施工管理職のに求められる能力等もこちらのサイトで解説しています。

建築や建設の実作業

現場で作業に携わる技術者です。大工は代表的な職種に挙げられます。屋外での作業も多く、夏は暑く、冬は寒い仕事です。重労働で一定の技能も求められますが、器用で身体を動かすことが好きな方には適職といえるでしょう。

営業

ある程度以上の規模を有する工務店や、注文住宅など直接受注を事業の柱に据える工務店では、営業職が置かれる場合も多いです。施主の要望に耳を傾け、適切な提案を行うことが求められます。設計職など、他の職種とのコミュニケーションも求められるでしょう。また、資材販売業者や下請業者とも交渉し、より良い建物づくりに尽力することも必要です。

小規模の工務店では営業専任の従業員を置かず、他職種の方が兼任する場合も多いです。工務店によっては、見込み客を自ら開拓しなければならない場合もあります。

設計

施主から直接受注を行う工務店には、設計職の方もいます。対象となる建物は工務店によりさまざまですが、住宅など小規模な建物がメインとなる場合が多いでしょう。

官公庁や施主に提出する書類の作成も、重要な仕事の一つです。また小規模な工務店の場合は、営業の業務を兼ねる場合もあります。

設計職の詳しい内容は、以下の記事もご参照ください。

工務店の求人・転職情報を探す方法

ハローワークや地域情報紙は、工務店の求人を探す代表的な方法に挙げられます。しかしこれ以外にもさまざまな方法で、工務店の求人や転職情報を探すことが可能です。

ここでは、インターネットを活用して探せる3つの方法を紹介します。それぞれの特徴を確認していきましょう。

求人・転職サイトで探す

工務店の求人は、求人サイトや転職サイトで行われるケースもあります。地域を絞った検索が可能ですから、どの地域に住んでいても求人を探しやすいことが魅力です。

登録するサイトが増えれば、あなたに合った企業に出会えるチャンスも広がります。主要な転職サイトにはひととおり登録して、より良い求人を見つけましょう。

転職エージェントで探す

転職エージェントは求職者から希望をヒアリングしたうえで、候補となる企業を提案するサービスです。費用は企業から受け取るため、求職者は無料で使えることは魅力の一つに挙げられます。

一方でどの転職エージェントも、工務店への転職に強いとは限らない点に注意が必要です。工務店への転職を目指すならば、建築業界専門の転職エージェント「建築転職」をお勧めします。建築転職では建築業界を熟知したコンサルタントが、詳しく伺いアドバイスします。あなたの良さを引き出し、ご自身に合った工務店への転職を実現できるでしょう。

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企業サイトで中途採用情報を探す

工務店のなかには自社で公式サイトを持ち、採用情報を公表する会社もあります。内容をよく確認したうえで、「応募したい」と思った場合は指定された方法で応募してください。

工務店ではマンパワーなどの関係から、詳細な情報が公式サイトに書かれていない場合があります。不明な点を問い合わせる場合は、先方の業務の邪魔にならないよう留意してください。問い合わせの内容を簡潔にまとめておく、電話をかけるタイミングに気を付けるなどは代表的な例です。

工務店への転職をおすすめしたい人

工務店への転職は、どのような方におすすめできるのでしょうか。以下の項目に当てはまる方は、工務店との相性が良いといえるでしょう。

  • 工務店のある地域に貢献したい
  • 社長や親方との相性が良い
  • 経営理念や事業方針に共感できる
  • 複数の業務を兼務することも苦にならない
  • 一から十まで教えてもらうのではなく、自ら学び取る姿勢がある

工務店の特徴は、会社によって大きく異なります。なかには「ひたすら下請けの仕事ばかりで、やりがいがない」と思う会社もあるかもしれません。施主の顔が見える仕事をしたい方は直接受注をメインとする工務店を探し、応募することをおすすめします。

工務店の平均年収

工務店では、さまざまなスキルを持つ方が働いています。転職サービスdoda「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)」のデータをもとに、工務店で求められる代表的な職種の平均年収額を確認していきましょう。

職種 平均年収額
設計(建設/土木) 456万円
施工管理(建設/土木) 451万円
測量/積算 406万円
大工/とび/左官/設備など 344万円
製図/CADオペレーター(建設) 341万円
営業-建設/不動産 416万円

設計や施工管理を担当する方は450万円前後、現場作業やCADオペレーターを担当する方は350万円前後が目安です。もちろんスキルや実績をあげれば、さらに高い年収を得ることも可能です。

工務店の求人募集例

建築転職」で取り扱っている建築系の求人の中から、工務店の求人募集の一例をご紹介します。
(※2023年8月時点の求人情報です。募集内容は変わる可能性があります)

地域密着型の工務店の求人

  • 仕事内容:提案図面・住宅図面の作成
  • 応募条件:普通自動車免許、二級建築士以上
  • 月平均7~8日休み
  • 年収3,199,000円 〜 4,914,000円
  • 資格手当、車両手当、産休・育休・介護休暇制度、401K確定拠出年金等あり

尚、建築士の資格についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

未経験者・女性の方が働きやすい環境づくりを目指す工務店の求人

  • 仕事内容:CADオペレーション
  • 応募条件:Auto CAD、jwCADが使える
  • 週休二日制
  • 年収3,705,000円 〜 7,150,000円
  • 勤務時間、出勤日、休日等勤務体制は相談可

建築業界専門の転職エージェント「建築転職」では、上記以外にも工務店の求人を多数取り扱っています。登録いたただいた方には非公開求人情報も紹介しておりますので、ぜひ下記から無料登録ください。

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おわりに

工務店の事業方針や営業範囲は、多種多様です。「工務店だからどこも同じ」と考え、事業内容をよく調べずに入社すると後悔してしまいかねません。事業内容や経営理念に共感できるかというポイントを重視し、広く情報を集めたうえで応募先を慎重に選びましょう。

多くの工務店のなかから、ご自身に合った会社を選ぶことは大変な作業です。「建築転職」ならあなたの代わりに、活躍が見込まれる工務店をピックアップし提案いたします。工務店への転職をお考えの方は、ぜひ「建築転職」へご相談ください。

この記事を監修した人

プロフィール写真

株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武

保有資格:1級施工管理技士・一級建築士

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