ますます注目を集めるリフォーム・リノベーション業界。仕事内容や転職のポイントを紹介

リフォームやリノベーションという言葉をよく聞くようになって久しく、近年はますます注目を集めています。

その背景にあるのは、都心部における建物の過密化や施設の老朽化です。令和2年度に建築士制度が新しくなった際には、既存ストックの有効利用が建築士の役割を高度化させていることが明言されています。

以上のことから、これからもリフォーム・リノベーション業界は活発化していくことでしょう。そこで、今回の記事ではリフォーム・リノベーション業界の仕事内容や転職のポイントを紹介します。既存の建物の魅力を引き出すことで豊かな社会をつくっていきたいという方はぜひご覧になってみてください。

リフォーム・リノベーションとは

リフォームとリノベーションはセットで表現されることが多いですが、両者には明確な違いがあります。まずはリフォームとリノベーションがどんなものかを確認していきましょう。

リフォーム

リフォームとは、老朽化した建物を新築に近い状態に回復することを指します。マイナスの状態をゼロに戻すと表現するとわかりやすいかもしれません。例えば、劣化により雨が室内に侵入してしまう外壁の張り替えや、汚れが目立つようになった水まわりの更新などが挙げられます。

後述するリノベーションも含めて広義的に「リフォーム」と表現することもありますが、基本的には原状回復を意味することを覚えておきましょう。

リノベーション

リノベーションとは、原状よりもよい状態にすることを指します。マイナスもしくはゼロの状態から、プラスの状態を目指すイメージを持つとわかりやすいでしょう。例えば、断熱・防音性能を向上させるために外壁を張り替えたり、家族の団らんが誘発される対面式カウンターキッチンを設置したりすることなどが挙げられます。

特に注目を集めているのが、設備性能を向上させるリノベーションです。100年使い続けられるサステナブルな建物が実現しても、100年使い続けられる設備・機械の実現は難しいからです。

そもそも時代が進むにつれて建物に求められる性能が高くなり、利用者の要求に応えられなくなってしまうという実状もあります。長寿命化した建物の設備性能をリノベーションで向上させながら使い続けていくスタイルは今後も増えていくでしょう。

既存ストックの活用は建設業界の課題

リフォームとリノベーションはともに既存ストックを有効活用する取り組みです。

このような既存ストックの活用が活発になっている背景には、都心部における建物の過密化や、木造住宅・公共施設・歴史的建築物の老朽化があります。これらの建物を建て替えるのではなく使い続けることでサステナブルな社会に貢献することが可能です。

そのため、既存ストックの活用は建設業界の課題になっており、対応できる建築士を増やす動きが進んでいます。国としても重要視している課題なので、リフォームやリノベーションを設計・施工できる技術者の需要は今後も継続して期待できるといえるでしょう。

リフォーム・リノベーション業界の仕事内容

それでは、リフォーム・リノベーション業界における具体的な仕事内容をみていきましょう。

営業

リフォームやリノベーションの仕事は、インターネットやショールームの見学で受けるのが一般的です。クライアントの悩みや要望をヒアリングし、それらを解決するリフォームやリノベーションを提案することが営業の仕事です。

見積もりを依頼してもらうことができれば、次の段階に進むことができます。

設計

営業の次は、設計に移ります。設計段階ではじめに行うのは、現地調査です。クライアントの悩みや要望に対し、どのようなリフォーム・リノベーションを実施できるのかを検討します。建物によって提案できるプランが異なるため、現状をしっかりと把握し、何ができるかを明確にするのが大切です。

提案したプランで内容・金額の面で合意を得られれば、契約を結んで施工に進むことになります。

施工

施工段階では、設計どおりに施工されているかをチェックしていきます。実際に作業するのは専門工事業者なので、職人に設計の意図を伝えたり、検査を実施したりすることで品質を守るのが大切です。

無事に竣工すると、クライアントに物件を引き渡すことができます。

アフターフォロー

竣工・引き渡しのあとは、定期点検などのアフターフォローを行います。ユーザーの不具合報告などにていねいに対応することが、お客様満足度の向上に繋がります。特に、個人住宅の場合はユーザーが敏感なケースが少なくないため、安心してもらえるような説明・施工対応が求められるでしょう。

リフォーム・リノベーション業界への転職のポイント

ここでは、リフォーム・リノベーション業界に転職する際に知っておきたいポイントを紹介します。

リフォーム・リノベーション業界は未経験可の求人も多い

リフォームやリノベーションは未経験でも受け入れてくれる会社が多く存在します。経験がなくても豊かな発想力で優れた提案をできる人材が多いからでしょう。

しかし、設計などに関するスキルはあった方がスムーズに仕事を始められます。未経験だからといって気後れする必要はありませんが、最初は慣れない仕事も多いことは認識しておくとよいでしょう。

リフォーム・リノベーション業界で役に立つ資格

リフォーム・リノベーション業界では、「建築士」「宅地建物取引士（宅建士）」「インテリアコーディネーター」などの資格が役に立ちます。業界に入るときに持っている必要はありませんが、ステップアップのためにも業務と並行して取得を目指してみましょう。

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リフォーム・リノベーション業界を詳しい実情は転職エージェントに相談してみよう

リフォーム・リノベーション業界では幅広い建物を扱います。戸建て住宅に特化している企業や歴史的建築物に強みを持つ企業などもあるため、自分の好きな建物に携われる環境を見つけられれば楽しく仕事をできるでしょう。

リフォーム・リノベーション業界のより詳しい情報を得るには、実情に精通しているリフォーム・リノベーション業界専門の転職エージェントに相談するのがおすすめです。リフォーム・リノベーション業界に興味がある方は、ぜひ「建築転職」にご相談ください。

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おわりに

既存ストックの有効活用の需要を背景にますます注目を集めているリフォーム・リノベーション業界。日本に眠る優れた建築の魅力を再び引き出すことで、豊かな社会をつくれるかもしれません。

リフォーム・リノベーション業界で活躍してみたい方は、ぜひ「建築転職」にご相談ください。