配管工事の施工管理の仕事内容・転職先・平均年収を解説（求人募集例つき）

配管工事の施工管理は、給排水管やガス管の工事の工程や安全を管理する仕事です。この記事では、配管工事の施工管理の仕事内容について解説します。役立つ資格についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

配管工事の施工管理の仕事とは？

ここでは、配管工事の施工管理の概要と、管工事施工管理技士の資格について解説します。

配管工事の施工管理の概要

配管工事の施工管理の主な仕事は、配管工事の工程・品質・原価・安全の管理です。配管工事には、衛生配管（給排水）・ガス配管・空調配管・防災設備配管などが含まれます。用途に適した管の選定や管の扱い方に関する高度な知識が求められ、滞りなく工事を進めるだけでなく、現物の品質を確保することが重要な役割です。

管工事施工管理技士の資格について

配管工事の施工管理に関する資格は、国家資格「管工事施工管理技士」です。4,000万円以上の案件では「1級管工事施工管理技士」、4,000万円未満の案件では「2級管工事施工管理技士」を有していると、専任技術者・主任技術者・監理技術者として工事に携わることができます。

資格取得のハードルがありますが、一定規模以上の現場では配置が義務付けられている需要の高い立場なので、配管工事の施工管理に携わるのであればぜひ取得しておきたい資格です。

管工事施工管理技士の資格内容については、以下の記事で詳しく解説しています。

配管工事の施工管理の具体的な仕事内容

先述したとおり、配管工事の施工管理の主な仕事は、配管工事の工程・品質・原価・安全の管理です。工事が始まる前は、配管工事の工程表・施工図の作成などの施工計画、工事費用の見積が主な業務です。

近年は、3Dモデルで構造体・給排水配管・ガス配管・電気配線などの干渉をチェックしながら施工図を作成します。3Dモデルの扱いに長けていると重宝されるでしょう。

工事が始まると、配管工事の工程・品質・安全の管理が主な業務になります。工事中も元請業者や他業種と調整をしながら実施設計を行います。有資格者の主任技術者は、配管工事全体を把握して他業種との調整にあたり、配管工事と他工事が滞りなく進捗するように管理するのが重要です。無資格の担当者は主任技術者のもとで施工図の修正や、現場の品質・安全管理を行います。

施工管理の仕事内容や求められるスキル等、下記の記事でより詳しく解説しています。

配管工事の施工管理の1日の流れ

配管工事の施工管理に携わる場合の1日の流れの例をご紹介します。

8:00	現場に出所、朝礼で仕事内容・安全事項・立入禁止エリアを伝達
8:30～11:00	現場巡回（品質・安全管理）
11:00	昼礼で翌日の作業内容について他工事と調整
11:30～13:00	会社に移動、昼休憩
13:00～18:00	施工図・工程表の作成、材料の手配、翌日の作業の計画

管工事施工管理技士の活躍の場（転職先の例）

管工事管理技士は配管工事業者以外でも需要のある資格です。ここでは、配管工事管理技士の資格を活かせる転職先をご紹介します。

内装工事業者

内装工事を一括で請ける業者は、配管工事も扱うので管工事管理技士を募集しています。リフォームや居抜き物件の改修では、既存配管の扱いがポイントとなることもあり、新築工事とは違った魅力があります。

不動産会社

リフォームを扱う不動産会社が配管工事の品質管理担当者として管工事管理技士を募集しています。図面通りに施工されているかを確認する監理者としての役割を求められるケースもあります。

工場・研究所・プラントを扱う企業

工場・研究所・プラントを扱う企業は、施設の配管設備の管理を行う専門の担当者を配置しているケースが多く、高度な知識を有している管工事施工管理技士を募集しています。

配管工事の施工管理の平均年収

求人ボックスでは配管工事の施工管理の平均月給を、321,000円と公表しています。ボーナスを2カ月分と仮定すると、平均年収はおよそ450万円です。国税庁「令和3年分　民間給与実態統計調査」では給与所得者の平均年収を443万円と公表していますから、ほぼ平均的な年収を得られる職種です。

管工事施工管理技士の資格があれば、より高い年収が期待できます。管工事施工管理技士の平均年収は497万円であり、425万円から502万円の年収を得る方が多くなっています。また、600万円や700万円の年収を得ている方も少なくありません。実力があれば、高い給与が見込める職種といえるでしょう。

配管工事の施工管理の求人募集例

「建築転職」で取り扱っている建築系の求人の中から、配管工事の施工管理の求人募集の一例をご紹介します。
（※2023年8月時点の求人情報です。募集内容は変わる可能性があります）

名証メイン上場の中堅ゼネコンの求人

• 仕事内容：電気、水まわり、空調、昇降機など設備全般に関する設計業務
• 応募条件：一級建築士、1級管工事施工管理技士、1級電気工事施工管理技士、建築設備士の資格
• 土曜、日曜、祝日休み、年間休日120日
• 年収5,000,000円 〜 7,000,000円
• 教育や資格取得に対する意識が高く、サポートが充実している企業

尚、建築士の資格についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

東証プライム上場の中堅ゼネコンの求人

• 仕事内容：建設プロジェクトにおける設備設計・設計監理業務
• 応募条件：建築設備士、1級管工事施工管理技士、1級電気施工管理技士の資格
• 土・日・祝休日
• 年収5,500,000円 〜 9,970,000円
• 創業70年以上、元請け工事9割のエンジニアリング会社

建築業界専門の転職エージェント「建築転職」では、上記以外にも配管工事の施工管理の求人を取り扱っています。登録いたただいた方には非公開求人情報も紹介しておりますので、ぜひ下記から無料登録ください。

まとめ

配管工事は漏水などの建物の不具合に直結する重要な工事です。高度な知識が求められ、現物の品質管理を徹底する必要があります。適切に設計施工できれば建物の長寿命化につながる、やりがいがある仕事なので、ぜひ目指してみてください。