一級建築士は「やめとけ」と言われる理由!資格取得のメリットや年収相場、求人例も紹介

「一級建築士はやめとけ」といった声を見かけて、資格取得を迷っている方もいるのではないでしょうか。たしかに、一級建築士の合格を目指すには、多くの時間を勉強に充てる必要があり、決して簡単な道ではありません。
とはいえ、資格取得によるメリットもあるため、ネガティブな意見だけで判断してしまうのはもったいないかもしれません。
そこで今回は、一級建築士が「やめとけ」と言われる理由をはじめ、仕事内容や年収相場、取得するメリットまで詳しく解説します。
目次
一級建築士は「やめとけ」と言われる理由
一級建築士が「やめとけ」と言われる背景には、試験のハードルの高さや実務での負担など、いくつかの理由があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
試験の難易度が高く勉強時間が膨大になる
一級建築士が「やめとけ」と言われる理由として、まず挙げられるのが試験の難しさです。合格率は例年10%前後で推移しており、令和7年度の合格率は11.4%でした。
学科試験では、構造力学や建築法規、施工といった幅広い知識が問われ、設計製図試験では、実技力も求められます。
また、設計職は普段の業務量が多いにもかかわらず、働きながら試験のための勉強時間を捻出するのは簡単ではありません。膨大な学習量を求められる厳しさが、「やめとけ」という声につながることもあるでしょう。
出典:試験結果 1.直近5年間の試験結果|公益財団法人建築技術教育普及センター
取得しても長時間労働や業務量が多くなりがち
建築業界は、納期やスケジュールの関係で残業や休日出勤が発生することも多く、若手のうちは雑務まで幅広く担うこともあります。そのため、長時間労働になりやすい職種だといわれています。
近年は働き方改革に取り組む企業も増えていますが、一級建築士の資格を取得したからといって、必ずしも働き方が改善するとは限りません。むしろ、資格取得をきっかけに役職が上がったり、大規模な案件を任されたりすると、責任とともに業務量が増えることもあります。仕事中心の生活になりがちな点が、一級建築士は「やめとけ」と言われる理由につながっているのでしょう。
責任の重さと業務内容の難しさ
一級建築士は、建築物の安全性や法令遵守に深く関わる立場であり、責任の重さを感じやすい仕事です。設計や工事監理に不備があれば、建物を利用する人や周囲に影響を及ぼすおそれがあるため、常に正確さと慎重さが求められます。
また、仕事の内容は図面作成だけではありません。クライアントとの打ち合わせや法令の確認、申請業務、関係者との調整など、幅広い業務を同時に進める必要があります。予算や工期、敷地条件などさまざまな制約を踏まえながら設計をまとめていくため、難しさを感じる場面もあるでしょう。
そして、一級建築士は自分で判断しなければならない場面も多い仕事です。状況に応じて対応を決めたり、関係者の意見を整理しながら方向性を示したりする必要があるため、精神的な負担を感じる人もいます。
一級建築士は本当にやめておいたほうがいい?業務内容と年収相場
「やめとけ」という声がある一方で、一級建築士は建設業界では重宝される資格です。ここでは、業務内容と年収相場から資格の実際の価値を確認していきましょう。
業務内容
一級建築士は、国土交通大臣から免許を交付される国家資格で、設計できる建物の構造や規模に制限がありません。商業施設やオフィスビル、公共建築物など、あらゆる種類の建物の設計に携われます。
一方、二級建築士は設計可能な建築物に制限があり、高さ16mを超える建築物や、鉄筋コンクリート造で延べ面積300㎡を超える建物は設計できません。
大規模な建築工事に携わりたい方や、ゼネコン・設計事務所でキャリアアップを目指す方にとって、一級建築士の資格は重要な資格です。
出典:建築士・建築士試験とは?|公益財団法人建築技術教育普及センター

年収相場
一級建築士と二級建築士では、年収の目安に差があります。二級建築士の平均年収は350万~450万円前後、一級建築士の平均年収は550万~650万円程度とされています。
建築士には、ゼネコンやハウスメーカー、建築設計事務所などさまざまな勤務先がありますが、全体として一級建築士のほうが二級建築士より高い年収が期待できます。
これは、一級建築士のほうが担当できる業務の幅が広く、より大規模な案件や責任の大きい仕事を任されるケースが多いためです。将来的に収入アップを目指すなら、一級建築士の取得は大きな強みになるでしょう。
一級建築士の資格を取るメリットとやりがい
「やめとけ」と言われることがある一級建築士ですが、取得によって得られるメリットも数多くあります。ここでは、代表的な3つの利点を紹介します。
社会的信用が高まり評価が明確に変わる
一級建築士は、法律で認められた独占業務を担えることから、建築業界のなかでも信頼性の高い資格として位置づけられています。
資格を持っていることで、顧客や企業から安心感を持たれるため、責任あるポジションを任される可能性も高まります。
さらに、一級建築士の資格は設計事務所やゼネコンだけでなく、行政や教育分野などにも活躍の場を広げられる点が魅力です。
独立の可能性が広がる
一級建築士の資格を取得すると、将来的に一級建築士事務所を開業する道も視野に入ります。建築士事務所を運営するには管理建築士の配置が必要であり、一級建築士事務所を開設するには一級建築士の資格が必要です。
資格があれば、会社に勤め続けるだけでなく、独立開業という選択肢も持てるようになります。顧客と直接契約できるようになれば、働き方の自由度が高まるだけでなく、収入アップを目指せる可能性もあります。
自分らしいキャリアを築きたい方にとって、一級建築士の資格は大きな強みになるはずです。

転職市場で有利に働く
一級建築士は、企業にとって必要性の高い資格であるため、取得していると転職やキャリアアップで有利になります。
建築士事務所の運営には、管理建築士の配置が必要です。また、公共工事を手掛けている建設会社では、一級建築士がいることで入札が有利になるため、企業側は採用するメリットが大きい人材です。
実際に、資格手当や昇進・昇格の面でも優遇されるケースは多いため、キャリアアップを目指すうえで大きな武器となるでしょう。
一級建築士の資格については以下の記事も参考にしてください。
一級建築士の募集例
実際に一級建築士の資格を活かせる求人にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、具体的な募集例を紹介します(2026年4月時点の情報)。
建設会社の募集例
- 仕事内容:商業施設、ホテル、マンション、公共施設、鉄道施設などの設計業務(現場調査、実施設計、監理業務など)
- 年収:400万円〜800万円
- 休日:週休2日制(原則土日祝日休み)、年間休日122日
- 福利厚生:各種社会保険、賞与年3回、退職金制度、住宅手当、家族手当など
出典:建築転職
住宅設計の募集例
- 仕事内容:木造住宅の設計業務全般(注文住宅・分譲建売・リフォームの基本設計、実施設計、建築確認申請など)
- 年収:400万円〜850万円
- 休日:完全週休二日制(火曜・水曜)、年間休日121日
- 福利厚生:各種社会保険、賞与年2回、退職金制度、在宅勤務・リモートワーク可、資格手当など
出典:建築転職
まとめ
今回は、一級建築士が「やめとけ」と言われる背景や業務内容、年収相場、取得のメリットを解説しました。試験の難易度や長時間労働、責任の重さといった現実的な課題はたしかにあります。しかし、資格を取得すれば社会的な信用度も上がり、転職市場で有利になる、独立開業の道も開けるといったメリットも多数あります。
厳しい道のりではあるものの、挑戦する価値は十分にあるでしょう。一級建築士を目指している方や、資格を活かした転職を検討している方は、建築転職に無料登録して非公開求人をチェックしてみてください。
この記事を監修した人

株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武
保有資格:1級施工管理技士・一級建築士
最後までお読みいただきありがとうございます。
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