建築設計は「やめとけ」と言われる理由は?仕事内容や向いている人の特徴を解説

建築設計のキャリアについて、ネガティブな情報ばかりが目に入って不安を感じていませんか。建築設計には、たしかに厳しい面がありますが、一方で、ほかの職種では得られない、やりがいや魅力もあります。
自分に合った仕事を選ぶには、良い面も厳しい面も正しく理解することが大切です。
そこで今回は、建築設計が「やめとけ」と言われる理由をはじめ、仕事内容や年収相場、向いている人の特徴まで詳しく解説します。建築設計のキャリアについて納得のいく判断をするために、ぜひ参考にしてみてください。
目次
建築設計はやめとけと言われる理由
建築設計が「やめとけ」と言われる背景には、働き方や業務負担に関するいくつかの理由があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
労働時間が長く残業や休日出勤が発生しやすい
建築設計は、工期が迫る時期や確認申請前は業務が集中することもあり、プライベートの時間を確保できないことがあります。複数案件を並行して担当しているケースも多いため、残業や休日出勤が発生することも珍しくありません。
夜遅くまで働いたり、週末も仕事が入ったりする日が続くと、休みをしっかりとれないことから「やめとけ」という声が上がることもあるのでしょう。

顧客や施工業者との調整で精神的な負担がかかる
建築設計の仕事では、設計者が営業担当・施工業者・顧客の間に立って調整を行う場面も数多くあります。それぞれの立場で優先したい条件は異なるため、全員が納得できる着地点を見つけるのは容易ではありません。
設計者はそれぞれの要望を聞きながら、法規制や技術的な制約も踏まえて提案をまとめていきます。
意見がぶつかった場合には交渉が必要になるため、板挟みになってストレスを感じることも少なくありません。コミュニケーションが苦手な方にとっては、負担に感じる面もあるでしょう。
新しい法令や技術を勉強し続ける必要がある
建築業界では、建築基準法の改正や省エネ基準の見直しなど、法令が定期的に改正されています。また、建材や新しい施工技術なども次々と登場するため、現場では学び続ける姿勢が欠かせません。
また、意匠だけでなく、構造や設備に関する知識も求められます。日々の業務をこなしながら幅広い分野の最新情報をキャッチアップする必要があるため、勉強が苦手な方には負担に感じられることもあるでしょう。
建築設計は本当にやめたほうがいい?仕事内容と年収相場
「やめとけ」という声がある一方で、建築設計は専門性の高い職種として安定した需要があります。ここからは、建築設計の仕事内容と年収相場を確認していきましょう。
建築設計の仕事内容
建築設計の業務は、大きく「設計」と「工事監理」の2つがあります。設計とは、建築する建物の構造や設備、外観、内装、材料、工事方法などを決め、工事に必要な設計図や仕様書を作成する業務です。
設計には、建物のデザインを決める意匠設計、地震や積雪に耐える骨組みを考える構造設計、空調設備や水道などのインフラを計画する設備設計の3つの専門分野があります。
工事監理は、設計図や仕様書のとおりに工事が行われているかを現場で確認し、問題があれば是正を求める業務です。
なお、設計できる建物の規模は保有する資格によって異なります。一級建築士は規模の制限がないため、あらゆる建物を設計できますが、二級建築士は比較的小規模な建築物に限られます。
建築設計の仕事を続けるうえでは、資格も並行して取得していく必要があります。一級建築士、二級建築士の資格については以下の記事も参考にしてください。
建築設計の年収相場
厚生労働省のデータでは、建築設計技術者の平均年収は641.6万円とあります。これに対し、国税庁の「民間給与実態統計調査」による令和6年分の民間給与所得者の平均年収は478万円です。
つまり、建築設計技術者の平均年収は全体平均より約160万円高く、比較的高収入が期待できる職種といえるでしょう。さらに、スキルや経験を積むことで収入アップを目指せる点も魅力です。
なお、実際の年収は経験年数や勤務先の規模、担当する分野によって変わるため、平均年収は一つの目安として参考にしてください。
出典:職業情報提供サイト jobtag
出典:国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査
建築設計の魅力とやりがい
建築設計には厳しい面がある一方で、この仕事だからこそ感じられる魅力とやりがいもあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

自分の関わった仕事が形として残る
建築設計の仕事では、完成した建物が実際に街の中に立ち上がる瞬間に、ほかの職種ではなかなか味わえない達成感があります。
設計段階から関わった建物が竣工を迎えると、業務を進める中で苦労したことがあっても、報われたと実感できることもあるでしょう。自分が設計に携わった建物が形として長く残り続ける点は、建築設計ならではの大きな魅力です。
多岐にわたるスキルが身につく
建築設計の業務を通じて、幅広いスキルを習得できる点も魅力の1つです。設計業務では建築基準法をはじめとする法令の理解が求められるほか、工程の把握や予算管理など、プロジェクトマネジメントに近い能力も身に付けられます。
また、クライアントや施工業者との打ち合わせを通じて、コミュニケーション力や交渉力も自然と鍛えられます。
建築設計で培ったスキルは長期的なキャリアの強みになるため、将来の選択肢を広げたい方にとっても魅力的な職種といえます。
建築設計に向いている人の特徴
建築設計の仕事には厳しさもありますが、適性のある方にとっては大きなやりがいを感じられる職種です。ここでは、建築設計に向いている人の特徴を3つ紹介します。
建築やものづくりが好きな人
建築設計に向いている人の特徴として、まず挙げられるのが建築やものづくりへの関心があることです。
日頃から街並みや建物のデザインに興味を持ち、「こういう空間をつくりたい」と想像を膨らませるのが好きな方は、建築設計の仕事に向いています。
建築やデザインそのものを楽しめることは、長く建築設計として働き続けるための土台となります。
地道な作業を続けられる人
建築設計の実務では、華やかなデザインワークだけでなく、図面の修正や法令適合のための計算、施工者との確認作業など、地道で細かな業務の積み重ねです。
細かい確認や修正なども、建築設計が担当します。建築物は完成後に長く使われるものだからこそ、小さなズレや見落としも軽視できません。
細部まで気を配りながら納得できるまで取り組める人は、建築設計の現場で力を発揮できるでしょう。
物事をやりとげる力のある人
建築設計では、建物の規模によって長期間、1つの案件を担当し続けるため、最後まで物事をやりとげる力が求められます。
戸建て住宅や小規模な店舗であれば数か月程度で進むこともありますが、中規模のマンションやオフィスビルでは1〜2年前後、大規模な商業施設や病院、再開発案件では2〜3年にわたることもあります。
途中で設計変更やスケジュールの遅延、関係者間の意見の相違など、予期しない問題が発生することも少なくありません。そのため、計画を立てながら、最後まで責任を持って業務を進められる方は建築設計に向いているといえます。
まとめ
今回は、建築設計が「やめとけ」と言われる理由や仕事内容、年収相場、向いている人の特徴を解説しました。建築設計には、長時間労働や関係者との調整の負担など、厳しい面があるのは確かです。
しかし、自分が設計に関わった建物が形として残るやりがいや、幅広いスキルが身につく点は、ほかの職種にはない大きな魅力です。建築設計のキャリアに関心がある方は、厳しさと魅力の両面を踏まえたうえで、自分に合った道を選んでみてください。
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この記事を監修した人

株式会社トップリフォームPLUS
取締役
小森 武
保有資格:1級施工管理技士・一級建築士
最後までお読みいただきありがとうございます。
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